本研究は、これまで植物の環境応答においてほとんど研究されてこなかったイノシトールピロリン酸(PP-IPs)に着目し、その環境ストレス耐性における役割を明らかにすることを目的とした。主として、PP-IPs合成酵素遺伝子のうち我々が植物で初めて同定したOSKCS1~6の機能解析を中心に研究を行った。 その結果、植物の環境応答に重要な役割を果たすアブシジン酸に対する応答にPP-IPsが関与する可能性を初めて明らかにするとともに、これまで1種類しか見つかっていなかったPP-IPs合成酵素に、植物でも2種類存在することを初めて指摘することができた。
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