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2016 年度 実績報告書

環境中のストロンチウムを極めて高度に生体濃縮する遺伝子組換え植物の作出と評価

研究課題

研究課題/領域番号 26660009
研究機関東邦大学

研究代表者

佐藤 浩之  東邦大学, 理学部, 教授 (80187228)

研究分担者 藤崎 真吾  東邦大学, 理学部, 教授 (70190022)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード重金属生物濃縮 / ストロンチウム
研究実績の概要

オオハネモのEST解析により3,896個のコロニーを得て、その中から金属結合モチーフを多数有する新規タンパク質cDNAを2種類見出した。その1つは分子内に高度な反復構造を持ち、大腸菌中で発現させたタンパク質はin vitroでSr-85に対する結合能を示したため、新規な金属結合タンパク質として同定した。28年度はそのcDNAをシロイヌナズナへ導入するべく DNA construction を実施したが、現在までに組換え植物を作成するに至っていない。もう1つのタンパク質cDNAに関してはすでにアグロバクテリウム系を用いてシロイヌナズナへの遺伝子導入に成功しているが、このタンパク質を大腸菌において大量発現させた結果、金属結合モチーフを有するにも関わらずSr-85を結合しなかった。このため、このcDNAおよび遺伝子組換え植物体に関しては、現在解析を休止している。
Srの金属トランスポータータンパク質を検出する目的で、電気泳動で展開したオオハネモ細胞膜タンパク質について引き続きLC-MS/MS解析を進め数個の配列を得たが、オオハネモの特殊性のためか全ての配列はデータベース上の配列との有意な相同性を示さず、トランスポータは同定できなかった。
オオハネモの細胞内液よりストロンチウムに結合する低分子の精製を試みた。Sr-85をトレーサとして結合分子ストロンチウム複合体と遊離ストロンチウムを陽イオン交換カラムクロマトグラフィーで分離した。また、Sr-85との結合活性をシリカゲル薄層クロマトグラフィーにより検出した。ストロンチウムに結合する分子はアセトンを90%加え遠心分離すると主として沈殿に存在していた。トレーサに非放射性ストロンチウムを終濃度10 mMとなるように加えても全量結合し陽イオン交換カラムに保持されずに溶出したのでストロンチウム結合分子は高濃度含まれていると推測された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 海産大型緑藻の Expressed Sequence Tag 解析から得られた ストロンチウムを結合する新規タンパク質の性質2016

    • 著者名/発表者名
      渡邉直之、梅澤朋代、富澤美月、大津郁也、佐藤浩之
    • 学会等名
      環境放射能除染学会 第5回研究発表会・国際シンポジウム
    • 発表場所
      とうほう・みんなの文化センター(福島県福島市)
    • 年月日
      2016-07-07

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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