園芸作物における接ぎ木栽培は土壌病害抵抗性の台木を使用するなどの大きな利点がある。しかし、穂木と台木の生育を揃えた苗の準備と限られた時間内での接ぎ木作業は大変な労力を要する。そこで、穂木の茎頂分裂組織を含む子葉と台木の子葉を接着させたハイブリッド子葉種子を作製することで、キュウリの幼芽とカボチャの台木が生育する接ぎ木済みの発芽苗を獲得できた。子葉を固定する接着方法(接着剤に種類と量)をどのようにすれば、ベストであるかを詳しく検討する必要がある。いずれにせよ、最終的には全行程を画像解析装置を備えたロボットによる作業化で実用技術となるものと判断された。
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