本年度は、昨年度採取した土壌試料を使い、更に分析を進めた。先ず、磁性鉱物を比較的多く含む試料におけるP-NMR分析の最適条件の検討を行った。次に、この分析条件を用い、4つの標高x3タイプの母材(地質)の計9サイトの森林土壌のO層およびA層のP-NMR分析を行った。
本年度は更に、長期的な土壌炭素動態とリンの存在形態の関係解明を目指し、中標高の土壌に絞り、細かく物理分画を行い、各画分のP-NMR分析を行った。
以上の分析結果および各土壌の炭素、窒素、有機態リンの全量分析の結果を基に、気候・母材条件および森林の生産性と土壌中のリンの存在形態についての解析を進めている。この成果は、先ず今年の土壌肥料学会で発表を計画し、その後に論文化を予定している。
|