本年度は(1)昨年度起ち上げたシステムとプロトコールの改良および(2)高度好熱菌集積系からの液系胃分離の試み を行った.その結果, (1)Bacillus coagulans およびCalditerricola sp.を用いて,ドロップレットの配置,キャピラリーの口径,FDAを用いた生細胞と死細胞や無生物粒子との判別などの改良により,1細胞あたりの分離に要する時間を大きく短縮することが出来た.また,移植ドロップレットあたりのマイクロコロニー形成効率が2倍以上向上した. (2)超高温コンポストについて各種集積を行い,そのDGGEバンドパターンから興味深いと思われる条件を設定した.その結果コンポスト添加培地を用い,嫌気条件下,75℃,1日加温の条件下で多くの未分離高度好熱菌と思われるバンドの出現が確認された.本試料より,15連の分離を試み,マイクロコロニーの形成を経て,2株の液系継代可能な分離株を得た.
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