本研究の目的は、植物α-グルコシダーゼが示すデンプン粒分解の分子機構を究明し「当該酵素が本分解系の鍵酵素である」の理論を確立することであり、以下の成果が得られた。(1)植物酵素がデンプン粒の吸着・分解現象を示し、分解系の鍵酵素になることが示唆された。(2)テンサイ酵素が長鎖基質に高い作用を示す機構を立体構造や阻害剤を用いた解析から明らかにした。(3)イネ酵素のデンプン粒吸着・分解に関わる構造因子を解明した。(4)植物β-アミラーゼとα-グルコシダーゼが相乗的にデンプン粒を分解することを究明した。
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