研究課題
・炭酸脱水酵素IV(CA6)、亜鉛トランスポーターZIP4、ZnT4、ZnT1とZnT10をMBP融合タンパク質・GST融合タンパク質と融合させて精製し、抗原としてマウスに免疫し、モノクローナル抗体の作成を試みた。昨年度の解析と同様に、この際、MBP・GSTに融合させた領域は、立体構造を予測したモデルから表面に露出することが予想される領域とした。各抗原に対して、複数のモノクローナルを抗体するハイブリドーマの樹立に成功した。樹立した抗体は、ウェスタンブロット解析では、培養細胞やラット個体から調整した標的タンパク質を感度良く認識できることを確認した(一部の抗体は、Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol., 310, R459-R468, 2016で使用)。これら抗体を用いてELISA系の構築を試みたが、現在のところ、系の樹立はできていない。・樹立した抗体の有用性を検討する過程で、血漿中や膜結合型の亜鉛要求性酵素の酵素活性との比較検討を行ったところ、亜鉛欠乏に応じて鋭敏に活性を減少させる酵素を見出した。培養細胞を用いたウェスタンブロット解析との比較から、上記の作出抗体によって検出した亜鉛トランスポーター等の発現変動よりも、本酵素の活性変動の方が鋭敏であることを確認した。さらに、この変動(活性消失)は亜鉛欠乏の指標として使用されるTNAPよりも鋭敏であった。よって、本酵素の活性を用いれば、バイオアベイラブルな亜鉛量を判定できる新規亜鉛欠乏診断法を確立できる可能性が考えられた。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 2件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 10件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 2件、 招待講演 10件)
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