本研究では、コラーゲンを構成するアミノ酸である水酸化プロリンに注目し、その誘導体や誘導体を含む低分子ペプチドに特殊な生理機能がないか検討した。水酸基が数が通常より多いジヒドロキシプロリン、および水酸化プロリンを脱水した構造をN末端に有するトリペプチドの生理活性評価を行った。これらの分子について生化学的評価を行ったところ、ジヒドロキシプロリンには脂質過酸化を抑制する活性が認められた。またピロールカルボン酸構造をアミノ末端に持つトリペプチドにも同程度の抗酸化活性が認められた。以上の結果より、新たな抗酸化ペプチドや線維症などの疾病の早期診断マーカーの開発に向けて有効な情報が提出できた。
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