細胞内異常分子の分解を担うオートファジーは、老化やそれに伴う幅広い疾病の予防戦略として注目される一方、生体における活性強度を簡便に評価する手段に乏しい。本研究では、オートファジー活性を反映する新規分泌性マーカー分子の同定を目的とした。 培養細胞から分泌される分子に対して質量分析装置を用いた網羅的解析を行い、オートファジー活性と相関して分泌されるタンパク質としてpyruvate kinase M1/M2を同定した。しかし、本分子は、オートファジー活性化条件だけでなく、オートファジー分解を阻害した条件においてもその分泌量が増加することが明らかとなり、マーカー分子としての応用は難しいと考えられた。
|