近年、昆虫食の重要性が注目されている。日本での昆虫食の認知・普及を考えると、昆虫食が本来有する利点に加え、健康増進に寄与するような付加価値を見いだすことが必要になってくる。まず、5種の昆虫についてHPLCによるカロテノイドの同定・定量を行った結果、昆虫は機能性が指摘されているアスタキサンチンおよびβカロテンを多く含有することがわかった。また高脂肪食と共に乾燥トノサマバッタを与えたマウス群では、対照群と比較して体重増加・内臓脂肪蓄積が抑制されていた。以上の結果は、昆虫食にメタボリックシンドローム抑制効果がある可能性を示唆し、今後この機能性を追求することで昆虫食の認知と普及が大きく期待できる。
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