モノテルペンは、生物由来揮発性有機化合物(BVOC)であり、地球温暖化を助長するガスとして知られている。モノテルペンの土壌中における動態や他の温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素)への影響を明らかにするために、岩手県安比高原のブナ林およびカラマツ人工林土壌で観測をおこなった。土壌中のモノテルペン濃度は大気よりもはるかに高く、大きな季節変化を示した。樹種によって、濃度や主要なモノテルペンが異なることが明らかになった。樹木根が発生源として考えられ、生成したモノテルペンは積雪期間も放出が続くことが示唆された。
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