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2016 年度 研究成果報告書

マイクロチャネルを用いるin vitroカロース中空ファイバー生産モデル系の構築

研究課題

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研究課題/領域番号 26660146
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 木質科学
研究機関九州大学

研究代表者

近藤 哲男  九州大学, 農学研究院, 教授 (30202071)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードプロトプラスト膜タンパク / カロース / プロトプラスト / 中空ファイバー生産 / マイクロチャネル
研究成果の概要

近藤らは植物プロトプラストを酸性かつ大過剰Ca2+下で培養することにより、β-1,3-グルカンからなる中空繊維束が産生されることを発見した。繊維分泌は細胞膜上で生じており、膜上の合成酵素の集合形態が中空繊維束の形成に寄与することが示唆された。
そこで、細胞を破裂させ、細胞膜表面を露出させた一細胞ゴーストをマイクロチャネルデバイスへ固定することで合成酵素の集合状態を維持したまま、繊維束産生現象を再現させる半人工モデル系を構築した。これにより繊維産生に関与する因子(pH、カルシウムイオン濃度、など)が特定された。とくに、マイクロチャネル内に生じるフローが、重要なファクターであることが判明した。

自由記述の分野

農学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、環境応答として植物細胞外への物質生産現象に着目している。細胞膜貫通した合成酵素群により中空繊維の形成が生じることから、細胞膜の内と外で本生産システムを切り分けることとした。ここで細胞内は、遺伝情報に従う生物代謝による繊維前駆体生産を伴うフローシステムであり、細胞膜から外へは熱力学的自己組織化のプロセスとみなしている。
その立証のため、マイクロチャネル内に細胞膜貫通合成酵素群をin situで固定化し、前駆体を流し代謝フローを人工的に達成させた。このように、生体現象を、遺伝情報による現象と、熱力学的自己組織化とに切り分けることにより、生物の物質生産を理解できる手法を提案できた。

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公開日: 2018-03-22   更新日: 2021-02-19  

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