珪藻赤潮構成種の一種であるChaetoceros tenuissimusがリン酸塩制限下で特異的に発現誘導する遺伝子(アルカリフォスファターゼ)を標的として,NASBA法用のプライマーならびに核酸クロマトグラフによる目視判定用プローブの作製を行った。実験の結果、リン酸塩欠乏時特異的に目視可能な強いシグナルが検出された。また、ノリの窒素・リン代謝系ならびに、ハウスキーピング遺伝子候補を同定した。さらに有害鞭毛藻の遺伝子の情報収集を行った。今後、NASBA法と核酸クロマトグラフを併用した遺伝子発現の目視判定技術の高度化により、赤潮・ノリ色落ち簡易診断手法開発に繋がるものと推察される。
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