褐藻類マコンブのプロトプラスト細胞に見出されたタンパク質であるSjMLPの一次構造は、他種ミオシンと高い相同性を示すが、コンバーター領域以後が欠損している特徴をもつ。SjMLPは、ATPの有無に関わらずアクチンと結合したが、ATPが存在する場合にはアクチンを束化した。また、SjMLPはプロトプラストに特異的に発現し、プロトプラスト化処理前の藻体には、SjMLPのC末端部が伸長した典型的なミオシン構造をもつタンパク質が発現することが示唆された。自然界でマコンブが生息する環境は、種々の要因により浸透圧が変動するが、SjMLPは細胞強度を高めて、そのような変化に適応するために存在すると考えられた。
|