節水型稲作は、世界的な人口増加に伴う水需要の増加や、気候変動に伴う水供給の不安定化への有効な対応策として期待されているが、節水に伴う限界便益と限界費用の厳密な推計方法は未だ確立されておらず、このことが各地域において節水型稲作を進めることが社会的に望ましいかどうかの判断を困難にしている。本研究は、節水型稲作の中でも費用対効果が高いと報告されている間断灌漑法を対象として、(1) 当該技術を利用した栽培において水収支を正確に計測できる作物・土壌モデルを開発した上で、(2) そのモデルを用いることにより、節水型稲作が社会的に望ましいための必要十分条件を明らかにしたものである。
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