研究課題/領域番号 |
26660187
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
福井 清一 京都大学, 農学研究科, 教授 (90134197)
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研究分担者 |
伊藤 雅之 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 研究員 (70456820)
高篠 仁奈 東北大学, 農学研究科, 助教 (80507145)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 気象インデックス / 小口作物保険 / 農家行動モデル |
研究実績の概要 |
本研究は、半乾燥地帯における貧困農民向け作物保険を普及させるため、農民が受容し易い内容にするためには、どのように設計すべきかについて、種々の気象インデックスのもとで、農家行動モデルを用いた最適化モデルを解き、最大化された農家の厚生水準を比較することによって考察しようとしたものである。 対象とした地域は、コメの輸入増加により食料の安全保障が脅かされているカメルーンの稲作地帯である。 本研究を遂行するためには、1)種々の気象インデクス・データと稲作収量についてのデータを収集し、気象条件とコメの収量との関係を分析すること、2)調査地域における稲作農家の家計調査および稲作の投入産出データを収集し、稲作農家の行動モデルを推計すること、および、3)1)、2)で行った分析にもとづき、各種気象インデックスのもとでの農家の最適化条件を計算し最適化された状態で厚生水準を計測する必要がある。 本研究では、1)を伊藤が、2)および3)を福井、高篠が主として担当した。1)については、調査地域における降水量データの時系列データ、および、稲作の収量に関する時系列データが十分に得られなかったため、気象インデックスではなく、稲作の収量とより直接的に関係する植生に関する衛星データを入手し、このデータと収量との関係を分析することとした。2)3)については、共同研究者であるカメルーン農業開発研究所のDorothy Keni Malaa氏より、調査地の稲作農家の農家経済、稲作の投入・産出データを入手し、現在、これを用いて農家行動モデルを推計し、衛星データと収量との関係に関する分析結果とリンクさせるべく分析を行っているところである。 なお、研究代表者、分担者による当課題研究に関連した業績は、研究業績欄に記載されたとおりである。
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