複合汚染農地の水田転用は、稲体へのカドミウムの移行が懸念される。本研究では、青森県内のリンゴ園土壌中の各種重金属濃度を調査したうえで,複合汚染農地の水田転用を想定して成層水田模型を作製し、客土(層厚や混層耕)及び浸透型が稲に及ぼす影響を調査した。 土壌調査では、銅などの重金属濃度が高い園地が観察された。成層水田模型実験で、客土厚を12.5cmと薄くしても下層の汚染土濃度を1.0mg/kg以下にすると浸透型に関わらず汚染米が検出されず、また客土厚25cm以上が浸透型の如何によらず安全という結果となった。混層耕と組み合わせた経済的な客土厚及び浸透型の相違による玄米への影響が明らかとなった。
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