本研究では、植物葉の抗酸化能の強化を目的とした光環境制御技術におけるブレイクスルーをめざし、レタスのベビーリーフ栽培をモデルに、光強度の時間変動と生育および抗酸化能(ORAC)との関係を調査した。その結果、補光により与えた適度な光強度変動がベビーリーフの生育を促進する可能性が示されたが、抗酸化能に関しては、光強度変動との明確な関係は認められなかった。さらに、1日の積算光量を一定とした場合は、比較的弱い光を長時間照射すると、生育は向上するものの、抗酸化能は低下する可能性が示唆された。以上、光強度の変動はレタスベビーリーフの生育や抗酸化能に影響を与える可能性が示唆された。
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