塩水湛水栽培が成功するためには,培地の特徴として毛管上昇が起こりにくく,保水性が高い必要があり,培地内で根が生育するメカニズムは,湛水域に達した根がHydraulic liftにより情報の培地へ塩濃度の低い水を運搬し,培地上部に塩濃度が薄く根の生育しやすい領域ができるためであることを明らかにした.もみ殻培地を用い塩水湛水栽培を行ったコマツナは新葉を小さくして蒸散に対する水分損失を防ぎつつ,塩類を吸収し葉や葉柄に蓄積することで浸透圧を湛水養液の浸透圧よりも高くし,根からの塩水吸収を可能にしていることを解明した.
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