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2014 年度 実施状況報告書

鳥類の脳の雌性化機構とアロマターゼ遺伝子発現調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26660211
研究機関岡山大学

研究代表者

斉藤 昇  岡山大学, その他の研究科, 教授 (40211924)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードニワトリ / 胚 / エストラジオール / 血液 / 脳 / 生殖腺 / 性分化 / アッセイ
研究実績の概要

鳥類の性は、性染色体により決まり、性染色体がホモ(ZZ)が雄で、ヘテロ(ZW)が雌である。そして、どのような機構により性が決まるのか未だに不明なままである。性分化機構において、特に雌性化においては、ステロイドホルモンの雌性ホルモンであるエストラジオールが重要な役割を果たしていることが知られている。しかし胚発生中におけるエストラジオールの動態については、未だに十分に調べられていなく、どの臓器で産生されどこに作用するのか十分に解明されていない。
ニワトリ孵卵16日胚から、血液、脳、副腎、生殖腺を採取し、エストラジオール濃度を測定した。その結果、副腎と生殖腺におけるエストラジオール含量は明らかに雌の方が雄よりも高い値であったが、血中エストラジオール濃度においては雌雄差が見られなかった。また脳におけるエストラジオール含量も雌雄差が見られなかった。以上の結果から、雄の血中エストラジオールは脳から分泌されている可能性が考えられた。また、雌の脳における高いエストラジオール含量は、脳の雌性化に作用すると考えられるが、雄も同様に高い濃度のエストラジオール含量を持っていることから、なぜ雄も脳において高いエストラジオール産生能を持っているのか不明である。また、副腎においても生殖腺と同様の性差が観察され、雌のエストラジオール含量が雄よりも非常に高いことが明らかになり、この差はどのような機構により生ずるのか明らかにする必要があると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

血中のエストラジオール濃度に性差がないことを明らかにすることが出来たため。

今後の研究の推進方策

平成26年度は、ニワトリの16日胚においてのみの解析であったために、より詳しく胚発生中の幾つかの点におけるサンプリングを行い、エストラジオールの動態を解明する。

次年度使用額が生じた理由

実験計画に変更はなかったが、実験に用いる消耗品を節約することで次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

予定の実験計画に変更はないが、いくつかの消耗品及び試薬で消耗品などの値上がりが予定されており、その費用にあてる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] ニワトリにおける肝臓と腎臓のアクアポリン(AQP)遺伝子発現に対する絶食と再給餌の影響2015

    • 著者名/発表者名
      齋藤昇
    • 雑誌名

      岡山大学農学部学術報告

      巻: 104 ページ: 55-59

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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