研究課題
昨年度にマイクロアレイ解析結果を踏まえて第一候補として同定した3つの主要枝肉形質(ロース芯面積・バラの厚さ・BMSナンバー)に非常に高い相関性を持つバイオマーカー候補54種類に対して、本年度miRNAデータベース(miRBase、http://www.mirbase.org/index.shtml)とエクソソーム内胞データベース(Exosomes、http://exocarta.org/)に基づくバイオインフォマティクス解析によって検証・スクリーニングしたところ、黒毛和種肥育牛(去勢)の個体群と別の個体群から枝肉形質毎に上位群(平均+SD)5頭と下位群(平均-SD)5頭の選抜群で有意な発現量の差を示す8つの血清エクソソームmiRNAを最終的なバイオマーカー候補とした(特許出願準備中)。さらに、これらのバイオマーカー候補miRNAがウシのBMSナンバーに関する関係を検討するために、miRNAの標的遺伝子の予測をmiRDB(http://mirdb.org/miRDB/)を含め複数のデータベースで行う、続いて標的遺伝子群をPANTHER (Protein ANalysis THrough Evolutionary Relationships) Classification System(http://www.pantherdb.org/)によって機能分類を行った。その結果、脂質代謝関連の遺伝子群が割合がとても高いことが明らかになり、8つの血清エクソソームmiRNAが肥育期間中に肥育牛のBMSナンバーを推定するバイオマーカー候補としての可能性が示唆された。また、8つの血清エクソソームmiRNAの標的遺伝子として共通する遺伝子も同定された(特許出願準備中)。
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日本畜産学会報
巻: 86 ページ: 141-152
http://doi.org/10.2508/chikusan.86.141