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2015 年度 実施状況報告書

胎児心電図装置を活用した胎児用薬品評価システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 26660224
研究機関東北大学

研究代表者

佐藤 尚明  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (70431567)

研究分担者 董 宇鵬  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助手 (10569320) [辞退]
船本 聖絵  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (30570030) [辞退]
伊藤 拓哉  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70396539) [辞退]
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード薬理 / 胎児用薬品評価システム
研究実績の概要

27年度はヒストンのアセチル化を促進するビタミンAの経母獣的な投与によって多様な奇形を誘導することに成功した。妊娠7.5日目、9.5日目、11.5日目にビタミンAを4000/7500/15000IUの容量で母獣に投与した。その内、満期で娩出に成功した群は妊娠11.5日目に投与した4000/7500IUの2群のみで有り、他の妊娠期および15000IU投与した群は胎生致死となった。娩出に成功した2群では用量依存性に成長の抑制が見られた。また、妊娠9.5日目に投与された群では容量依存的に骨形成(特に四肢で)が抑制されることをマイクロCTによる画像解析で確認した。
一方、胎生致死であった妊娠7.5日目投与群では胎齢13.5日の仔の心電図を解析した結果で、伝導障害を確認した。
マウスの胎齢7.5日目は心原基の形成時期であり、胎齢9.5日目では前肢芽および後肢芽が形成される時期である。経簿獣的なビタミンA投与が時期特異にヒストンのアセチル化を促進し奇形が誘導されたと考えられる。本結果から心臓発生におけるエピジェネティック修飾薬剤の効果を心電計で検出することに成功したと評価する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

27年度はヒストンのアセチル化を促進するビタミンAの経母獣的な投与によって胎仔の心奇形の誘導に成功し、伝導障害を胎仔心電計で計測することに成功した。これによって経母体的なエピジェネティック修飾薬剤の生理学的な評価の基礎となった。当初の計画と使用する薬剤が変更になったがそれ以外は計画通りであり、概ね順調に進展していると判断できる。

今後の研究の推進方策

本年度までの成果であるMagnesolによる心拍変動およびvitamin Aによる伝導障害に関して心電図による経時的な解析を含むより詳細な解析を進める。同時に超音波画像診断による心筋収縮や血流の評価、Real-time PCRによる関連遺伝子群の発現量評価など、生理学および分子生物学の手法の解析を実施する。
これらの併用によってマウス心電計を中心とする本システムを胎児への薬効を多面的に評価することが可能な胎児用薬品評価システムとして提案する。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額は今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額である。

次年度使用額の使用計画

平成28年度請求額と合わせ、平成28年度の研究遂行に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] マウス心臓発生におけるvasohibine familyの時間的制御2016

    • 著者名/発表者名
      伊藤拓哉
    • 学会等名
      第11回Vasohibine研究会
    • 発表場所
      ラフォーレ蔵王(宮城県刈田郡蔵王町)
    • 年月日
      2016-01-23 – 2016-01-24
  • [学会発表] 心電計によるマウス胎仔の心機能発達評価2015

    • 著者名/発表者名
      伊藤拓哉
    • 学会等名
      第62回日本実験動物学会
    • 発表場所
      京都テルサ(京都市)
    • 年月日
      2015-05-28 – 2015-05-30

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公開日: 2017-01-06  

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