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2015 年度 実績報告書

革新的な細胞ゲノム改変技術を用いたウイルス増殖制御因子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 26660227
研究機関東京大学

研究代表者

堀本 泰介  東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (00222282)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードウイルス / ゲノム編集
研究実績の概要

ウイルスの増殖には宿主細胞の様々な細胞性因子が必須である。これら宿主因子の同定と詳細な解析は、ウイルスの生活環、病原性を理解する上で欠かせない。本研究では、新規のゲノム編集テクノロジーであるCRISPR/Cas9システムとウイルスベクターを融合させ、ウイルス増殖を制御する細胞性因子の探索を試みた。
昨年度構築したランダム標的gRNA・Cas9発現レトロウイルスベクターライブラリーを各種培養細胞に感染させた後、インフルエンザウイルス実験室株の感染に耐性となる細胞をスクリーニングした。その結果、耐性細胞株がいくつか樹立されたが、そのいずれもシアル酸レセプターの発現を抑制する表現系を示し、新規のウイルス増殖関連因子の同定には到達しなかった。
一方、ブニヤウイルス科アカバネウイルスは家畜に繁殖障害を引き起こす重要なウイルスであるが、その細胞侵入機構の詳細は不明である。いくつかの他のウイルスの侵入に関与するヘパラン硫酸プロテオグリカンのアカバネウイルスの細胞侵入への関与を調べる目的で、その合成酵素EXT2をCRISPR/Cas9によってノックアウトKOした細胞を樹立した。このKO細胞にアカバネウイルスを感染させると、その増殖は野生型細胞と比較して1/10以下に減少することがわかった。この結果から、ヘパラン硫酸プロテオグリカンがアカバネウイルスの細胞への接着に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Molecular epidemiological analyses of Cryptosporidium parvum virus 1 (CSpV1), a symbiotic virus of Cryptosporidium parvum, in Japan.2016

    • 著者名/発表者名
      Murakoshi F, Horimoto T, et al.
    • 雑誌名

      Virus Res.

      巻: 211 ページ: 69-72

    • DOI

      10.1016/j.virusres.2015.09.021.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Crimean-Congo hemorrhagic fever virus entry mechanism, using a vesicular stomatitis virus pseudotyping system.2016

    • 著者名/発表者名
      Suda Y, Horimoto T, et al.
    • 雑誌名

      Arch. Virol.

      巻: 211 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [学会発表] 牛ウイルス性下痢ウイルス非構造蛋白質のオートファゴソーム形成誘導の解析2015

    • 著者名/発表者名
      須田遊人、堀本泰介ら
    • 学会等名
      第158回日本獣医学会
    • 発表場所
      北里大学(十和田)
    • 年月日
      2015-09-07 – 2015-09-09
  • [学会発表] アカバネウイルス感染におけるヘパラン硫酸プロオグリカンの役割2015

    • 著者名/発表者名
      村上晋、堀本泰介ら
    • 学会等名
      第158回日本獣医学会
    • 発表場所
      北里大学(十和田)
    • 年月日
      2015-09-07 – 2015-09-09

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公開日: 2017-01-06  

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