研究課題
2015年度は、本研究課題に関連して共同研究を実施した内科系論文が3報受理公表されたが、これらはいずれも病理診断での協力を行ったものであり、本研究課題に関連するものの直接の目的ではないので、内容は割愛する。本研究で主な目的としたイヌの慢性腸炎と消化管リンパ腫については、罹患動物の血清中に抗グリアジンIgA抗体および抗組織トランスグルタミナーゼIgA抗体が存在することが確認でき、正常対照<慢性腸炎<リンパ腫と段階的に抗グリアジンIgA抗体の検出率および抗体価が有意に上昇することが確認できた。この知見は犬の慢性腸炎とリンパ腫の病理発生において、ヒトのセリアック病と類似の病理発生機序が存在することを明瞭に示したはじめての知見である。この内容の一部は2016年の日本獣医専門科協会(JCVP)学術集会で公表し、優秀ポスター賞を受賞した。また現在この知見を論文として取りまとめ、投稿を準備している。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件)
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