ネコの19種類フェロモン受容体遺伝子(V1R)を線虫の忌避性嗅覚神経細胞(AWB)特異的プロモーターに連結して線虫の卵巣に導入し、ネコV1Rを嗅覚神経細胞で発現した遺伝子改変線虫を作成した。まずネコV1Rが線虫のAWB神経細胞で発現していることが確認できたので、リガンドがV1Rに結合して神経が活性化すると線虫がリガンドに忌避するという反応を指標にして、ネコ尿脂質に対する走化性指数を調べた。その結果、ネコV1Rを発現する遺伝子組み換え線虫は、ネコ尿脂質に対して有意に忌避することが分かり、遺伝子改変線虫を使った哺乳動物のフェロモン探索の可能性が期待できた。
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