グロー放電プラズマ中でのバイオマスの低温プラズマ処理を検討した。その結果、常温に近い温度にも係わらず、油脂(オレイン酸)やリグノセルロース(濾紙やスギ)が分解することを明らかにした。特にリグノセルロースはタールやチャーを生成すること無く、100%が一酸化炭素、水素及び水などのガス状物へと分解されることを明らかにした。セルロースの分子量分布はプラズマ処理によって変化することは無く、分解反応は試料表面でのみ起こっていることが示唆された。このように、低温プラズマは他の熱化学的なプロセスとは異なる特徴を有しており、バイオリファイナリー技術としての可能性を十分に持つことを明らかにした。
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