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2016 年度 実績報告書

方法論のパラダイムシフトによる優れた有機農法のプロファイリング

研究課題

研究課題/領域番号 26660282
研究機関九州大学

研究代表者

比良松 道一  九州大学, 持続可能な社会のための決断科学センター, 准教授 (30264104)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード有機栽培 / 野菜 / 品質 / 活性酸素消去活性
研究実績の概要

当該年度では、土壌の物理化学的変化や土壌中の微生物の多様性・活性に違いが見られた有機栽培と慣行栽培との間で、野菜の品質に違いが生じるかに着目して実験を行なった。
6月13日、長崎県佐世保市に位置する有機農家の有機栽培圃場3平方m(2x1.5)に、細断して3kgのぼかしと混合した野菜・魚介廃棄物24.3kgを投入後、防水シートで雨の侵入を防ぎながら80日間かけて分解させた有機栽培水分適量区(以下、 a区)、同量の野菜廃棄物を投入後に30Lの水をさらに加え、同じ日数をかけて分解させた有機栽培水分過多区(以下、b区)および、化成肥料(NO3、P、K、各10kg/平方m)をは種時に投入した同面積の慣行栽培区(以下、c区)を設置した。8月31日にニンジン(Daucus carota)‘黒田五寸’、キャベツ(Brassica oleracea)をは種して翌年1月5日まで18週間育成し、ニンジンの肥大根およびキャベツの結球葉の活性酸素消去活性、糖度、ビタミンC含量、硝酸イオン含量を測定し、食味を評価した。
ニンジン肥大根の糖度のみ有意に異なり、c区が最も高く、a区、b区と続いた。それ以外の測定項目は、試験区間で有意な差がみられなかった。一方、食味には違いがあり、b、c区のニンジン肥大根にえぐみが強く感じられ、b、c区のキャベツ結球葉は、甘みとみずみずしさが強く感じられた。
以上の結果より、有機栽培のニンジンとキャベツでは、慣行栽培との味の違いがはっきりとしているものの、糖度、硝酸イオン含量、抗酸化力指標に違いがないことが示唆された。

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公開日: 2018-01-16  

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