脊髄損傷では末梢由来マクロファージが損傷部に現れるが、M1は脊髄血管、M2は脈絡叢から漏出する。M2集積は脊髄修復に必須でM2分化は脈絡叢の漏出時に起こる。研究代表者は、予備検討結果に基づき、脈絡層マスト細胞がPG依存的にM2分化と組織修復を促すと仮説を立て、これを検証した。脊髄損傷モデルに対しマスト細胞欠損やPG産生阻害剤等の効果を検討し、一定の成果が得られ、本病態修復にマスト細胞とPGが関与する可能性が示唆された。また炎惹起相の皮膚で、血管周囲に誘導型皮膚関連リンパ網内系組織(iSALT)が形成され、マクロファージ由来のCXCL2が役割を果たすことを見出した。
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