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2014 年度 実施状況報告書

Fluorobodyを用いた植物細胞死の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 26670046
研究機関九州大学

研究代表者

森元 聡  九州大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (60191045)

研究分担者 田中 宏幸  九州大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (30253470)
坂元 政一  九州大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (50610177)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード細胞死 / モノクローナル抗体 / scFV / fluorobody
研究実績の概要

平成26年度は、細胞死に関与する因子cyclophilin D (CycD)、 voltage-dependent anion channel(VDAC)、cytochrome c(Cytc)の大腸菌での大量発現を行い、いずれも十分な量の組み換えタンパク質の調製に成功した。
次いで、これらの因子のモノクローナル抗体を得るために、精製した組換えタンパク質をマウスに免疫した。抗体価の上昇を確認した後、マウスから脾臓を摘出し、ハイブリドーマを作成した。さらに抗体を産生しているハイブリドーマを限界希釈することにより、クローン株を樹立した。
今回樹立した株から産生する抗体はいずれもCycD、VDAC、Cytcに対して極めて特異性の高い抗体を産生していることを確認した。次いで、各抗体に対するscFVの作成を行った。すなわち抗体産生細胞からmRNAを抽出し、cDNAを調製した後。scFV遺伝子を作成するために、VH鎖VL鎖をコードする領域のクローニングを行った。さらに両鎖をスペーサーで連結したscFVとして発現するように遺伝子を構築し、それらを大腸菌で発現したが、いずれのscFVも不溶性タンパク質として発現した。そこで、不溶性タンパク質の巻き戻しを行ったところ、抗体活性を有するscFVの調製に成功した。
さらに上記で調製した各因子のなかでCycDのscFV遺伝子についてはカイコでの発現を試みた。この結果、カイコ中を用いた系ではCycDは活性体として発現しており、巻き戻しを必要としないことが判明した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請書記の研究計画では、①細胞死誘導因子をコードする遺伝子のクローニング及び発現系の構築、②免疫原の調製及びマウスへの免疫、③モノクローナル抗体の作成、④小型化抗体scFVのクローニングを予定していたが、これらのすべての項目を達成していることから、申請課題は計画通りに進行していると判断した。

今後の研究の推進方策

本年度は、平成26年度で作成したscFV遺伝子を用いて、fluorobody遺伝子の調製と大腸菌での発現を行う。もし、大腸菌で活性体として発現しない場合には、カイコでの発現系を用いる計画である。
発現したfluorobodyに抗体活性を蛍光活性が確認できれば、植物にfluorobody遺伝子を導入する。fluorobodyに抗体活性や蛍光活性が確認できなければ、再度scFVの設計を試みる。
Fluorobody遺伝子を導入した植物から培養細胞を調製し、それらにアポトーシス誘導刺激やネクローシス誘導刺激を加え、誘導される細胞死の特徴を詳細に解析することにより、細胞死におけるCycD、VDAC、Cytcの役割を解明する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 植物ネクローシスにおけるcyclophilin Dの機能解析と抗体作製2014

    • 著者名/発表者名
      加藤 梨那
    • 学会等名
      日本生薬学会 第61回年会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2014-09-13 – 2014-09-13
  • [学会発表] 植物アポトーシスにおけるシロイヌナズナ由来Cytochromecの機能解析2014

    • 著者名/発表者名
      中島 由貴
    • 学会等名
      日本生薬学会 第61回年会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2014-09-13 – 2014-09-13

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公開日: 2016-05-27  

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