研究実績の概要 |
平成26年度では、これらcytochrome c, cyclophilin D (CYD), voltage-dependent anion channel(VDAC)3種の抗体を作製し、それぞれのscFVの作製を行った。しかしながら、cytochrome cにはcytochrome c1とcytochrome c2の2種類あることが知られており、平成26年度に作成したcytochromeはc2であったので平成27年度はcytochrome c1の抗体作成を行うために、大腸菌での発現を行った。さらにcytohrome c2に関しては、fluorobodyの作製を進めた。 CYDについては、平成26年度に抗体やscFVを作成していたので、flurorobodyの作製を進めた。 また, VDACの抗体については、平成26年度に作成を完了したが、再検討を行わなければならないことが判明した。すなわち作成した の抗体・scFVについては、変性させたタンパク質に結合するが、ミトコンドリア中でのnative状態のVDACには結合しない可能性があった。これの問題を解決するために, VDACのN末側の18アミノ酸残基をハプテンとしたものを免疫原として、抗体作成を行った。この結果、VDACの抗体作成に成功した。実際に、この抗体を用いると植物ミトコンドリアから抽出した粗蛋白質フラクションにVDACが検出できることを確認している。現在scFVの作製を行っている。 今後の予定としては、作成したscFV遺伝子やfluorobody遺伝子をアグロバクテリウム法を用いて植物に導入し、適切なオルガネラで発現させる。さらに、形質転換した植物細胞を用いて、アポートシスやネクローシスの誘導を行い、観察されるレスポンスを野生型植物細胞と比較することにより、3因子の機能を明らかにする計画である。 。
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