ユビキチン修飾系は、多様な機構でタンパク質機能を調節することにより、多彩な生命現象の制御に中核的役割を果たす。そして、ユビキチン修飾系の多様な機能は、多様なE2やE3の働きにより形成されるポリユビキチン鎖の構造的多様性を分子基盤としている。本研究では、ユビキチン修飾系の多様な機能の解明を目指し、K11-ユビキチン鎖の形成に対する新規阻害物質を天然資源から探索した。初めに、K11-ユビキチン化に関与するE2であるUBE2Sの作用を検出するアッセイ系を確立し、当研究室で保有する薬用資源抽出物ライブラリーを用いてスクリーニングを行い、阻害物質の精製と構造決定に着手した。
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