本研究では、アレルギー反応誘導に関与するIL-33の活性を阻害する化合物の探索を行った。ヒト好塩基球由来細胞であるKU812細胞を利用したin vitro評価系を構築し、その探索を行った。IL-33とその受容体であるST2L複合体の構造解析の結果を参照し、化合物を選択またはデザインし新規に化学合成した。その結果、Fi-10とF-11と名付けられた新規化合物が検討した化合物の中で最も高い抗IL-33活性を示した。これらの化合物はIL-33に作用してIL-33活性を阻害している可能性が考えられた。本研究で得られた知見を基に、構造を最適化し更に活性の高い抗IL-33化合物の開発が求められる。
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