ホウ素中性子捕捉療法における新規ホウ素キャリアの開発を目指して、pepducinのユニークな細胞膜透過機能に着目した膜透過性ホウ素クラスタの設計と合成を行った。臨床で用いられている低毒性のホウ素キャリアであるBSH(sodium borocaptate)は、陰イオン性ホウ素クラスターで細胞膜を透過しないが、pepducin由来のリポペプチドとのハイブリッド分子に変換したところ、細胞膜透過性を示した。さらに、細胞内取り込みを指標として、pepducinのペプチド配列と脂質構造及びリンカー構造などの構造展開を行ったところ、それらの構造と細胞内取り込みに相関があることを見出した。
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