細胞外グルタミン酸濃度を調節するグルタミン酸トランスポーターが、曝露した毒性物質(ここでは、ミトコンドリア呼吸鎖阻害物質ロテノン)に対してどのように応答するかを調べるため、EAAT3のみを発現するC6細胞を用いて調べた。50 nMロテノンによりEAAT3タンパク質は時間依存的な発現上昇が認められたが、mRNAの上昇は認められなかった。他の結果と併せて考えると、ロテノンはEAAT3タンパク質を分解抑制することにより、細胞外グルタミン酸濃度を低下させることに寄与しており、このメカニズムが破綻するとグルタミン酸神経毒性が惹起されることが示唆された。
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