研究成果の概要 |
高齢化に伴い患者数の増加が続いている慢性心不全に対する画期的治療薬の開発は、先進諸国にとって急務の課題である。本研究では、「心不全合併症例への投与が禁忌となっているアルツハイマー病治療薬ドネペジル(以下、DNP)が抗心不全作用を有しているのではないか」、との作業仮説を立て、動物実験により仮説を検証するとともにその作用機序をあきらかにした。 ラット単離心筋細胞のストレス応答に関連する情報伝達系(Akt, HIF-1α, bcl-2)の転写活性を上昇させることにより,心筋虚血耐性を増強させ,抗心不全作用を発揮することがあきらかになった。
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