本研究では、組織吸引圧法による肝臓および腎臓での長期遺伝子発現系の構築や病態時における遺伝子発現の評価をおこなった。長期遺伝子発現系の構築のため、pCpGfree-Luciaをベクターとして選択したところ、肝臓・腎臓吸引圧法ではそれぞれ2週間に渡る発現が得られた。また、治療戦略構築のため、遺伝子発現部位を評価した。その結果、腎臓吸引圧法では腎臓の間質領域で、肝臓吸引圧法では主に吸引部位限局的に臓器上部での発現が観察された。さらに、病態時における影響に関して、四塩化炭素誘発性急性肝炎モデルマウスおよび肝繊維症モデルマウスにおける肝臓での遺伝子発現特性を明らかにできた。
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