本研究では、天然膜中におけるCa2+放出チャネル(リアノジン受容体:RyR)の構造解析を、Zernike位相差クライオ電子顕微鏡トモグラフィー(ZPC-cryoET)を用いて行い、その動的な構造および周辺機能分子との動態を明らかにすることを試みた。ウサギ骨格筋よりRyRの活性を保った状態で筋小胞体を抽出し、これをZPC-cryoETで解析した結果、筋小胞体膜上にRyRの大きな膜外構造が観察された。これに既知のRyRのマップを当てはめることで天然膜中でのRyRの構造を同定することができた。今後、さらに分解能を上げることにより、その動的構造や周辺分子との動態を解明する。
|