研究課題/領域番号 |
26670114
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
上田 雅博 鹿児島大学, 自然科学教育研究支援センター, 技術職員 (00448573)
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研究分担者 |
岸田 昭世 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (50274064)
飯島 幹雄 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (00305111)
岸田 想子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (40274089)
小山 浩史 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (40709656)
加藤 郁夫 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (70509843)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 摂食調節 / シグナル伝達 |
研究実績の概要 |
本研究は、アドロピンやオーグリンの生理的な受容体を同定し、さらにその下流のシグナル伝達経路を明らかにすることを目的とする。 アドロピンは、肝臓で発現しており、高カロリー食を与えたマウスでは発現が亢進することや、肝臓の脂肪合成に関わるPPARγ遺伝子の発現と関わっていることが明らかとなっている。しかしながら、アドロピン受容体と細胞内シグナル経路については解明されていない。 オーグリンは、ラット脳室内投与によりCRF放出促進を起こすが、オーグリンの食欲への関与や、その受容体や細胞内シグナル経路は不明である。 アドロピンとオーグリンは、HPA axisを駆動したり、食欲に影響を及ぼしたりする可能性が高い。したがって、オーファンリガンドであるアドロピンやオーグリンに対する未知受容体や細胞内シグナルの解明は、過食症や食思不振の病態解明や新しい治療法開発のために必要と考えられる。 まず、視床下部に存在すると推定される受容体を同定するため、293細胞にマウス脳由来cDNA発現ライブラリーを分割したサブライブラリーをトランスフェクションし、ホルマリン固定する。生理活性の高いペプチド合成の実績を持つ加藤が作製したビオチン標識アドロピンおよびオーグリンをリガンドとして用いる。ストレプトアビジン標識ペルオキシダーゼを添加し、洗浄した後、発色基質を加えてリガンドと受容体候補分子の結合を可視化する発現クローニングを進めている段階である。 さらに、全く新しい、効率の良いスクリーニング方法の開発についても検討を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
建物の耐震改修工事に伴う移転作業により、一部の実験に遅れが出ている。
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今後の研究の推進方策 |
アドロピンと結合する膜タンパク質の同定を進め、特異性や結合様式について解析を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
建物の耐震改修工事に伴う移転作業により、一部の実験に遅れが生じている為に、その分の消耗品の使用にも遅れが生じているため。
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次年度使用額の使用計画 |
時期は遅れているが、実験計画の内容通り、スクリーニングの費用に充てる予定である。
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