近年,分子状水素(H2)の生体作用に注目が集まっているが、分子レベルでの作用機序は不明である。研究代表者らは、経口摂取された水素水が胃におけるグレリン産生を転写レベルで活性化し、血中における活性型グレリン濃度をβ受容体刺激に依存して上昇させる事を明らかにした。そこで、分子状水素がβ受容体シグナルに対してどの様に影響を及ぼしているのかについて検討した。 グレリン遺伝子5’上流域のプロモーター活性測定、細胞内cAMP濃度のリアルタイム測定、動物個体に対する水素ガスを吸引させ検討を行い、分子状水素がβ受容体刺激を増強させていることを見出した。
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