研究課題/領域番号 |
26670126
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
岩佐 健介 埼玉医科大学, 医学部, 実験助手 (00623703)
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研究分担者 |
吉川 圭介 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (10435860)
柳下 聡介 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (30585592)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | アルツハイマー病 / Aβ42 |
研究実績の概要 |
アルツハイマー病(AD)の新規治療戦略としてAβタンパク質枯渇療法を提案する。ADは進行性認知障害を呈する神経変性疾患であり、発症機序はAβの凝集・沈着による神経変性が有力である。申請者は新たに見出した天然資源由来抽出成分X(特許申請のためコード番号とする)含有飼料を用いて、マウス脳内Aβ42(凝集性が高く病因物質と考えられている)産生とクリアランスを促進させた。12カ月飼育後、X含有飼料飼育マウスは通常飼料飼育マウスに比べ脳内Aβ42が減少し、記憶学習能が高くなっていた。本研究はXに含まれる活性成分を単離・同定し、Aβ42産生促進・クリアランスのメカニズムを解析し、Aβ枯渇療法を新構築することを目的とする。 本年度は24年齢X含有飼料飼育マウスの作成、Genetipで天然由来成分Xと同様の遺伝子発現を示した既知化合物を添加し、Aβ42の変化を検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
・スウェーデン型変異を有するヒトAPP695(Aβ産生が著しく増加する変異Aβ前駆蛋白質)を発現する細胞株H4-1NL細胞に、Genetipで天然由来成分Xと同様の遺伝子発現を示した既知化合物を添加し、Aβ42の変化を検討した。しかし、Aβ42に影響を与える天然資源由来成分Xからの活性成分の単離については、現在検討中である。 ・グリア細胞のマーカーの免疫組織科学染色などの病理的解析を行った。 ・老年期におけるAβ42定量、行動学的解析を行うため、24か月齢のコントロールマウスならびにX含有飼料飼育マウスを作成中である。
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今後の研究の推進方策 |
・Aβ42に影響を与える天然資源由来成分Xからの活性成分の単離・同定を行う。 ・XによるAβ特異的増加メカニズムを細胞培養系にて明らかにする。 ・24か月齢のコントロールマウスならびにX含有飼料飼育マウスでのAβ42の定量ならびに行動学的解析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定試薬の納品が予定より遅れたため、翌年度支出となった。また研究協力者への謝金が翌年度支出となった。
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次年度使用額の使用計画 |
予定通り、試薬購入費、旅費、試薬購入費として支出する。
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