当初の研究計画通り、初年度に野生型あるいは不活性型NRDcを再導入したMEF細胞の作製、クロマチン免疫沈降(ChIP)に使用可能な抗体を得ることに成功し、最終年度にはこれらを用いて、ChIP, RNAシーケンスを行い、NRDcの標的遺伝子を網羅的に同定することに成功した。また、いくつかの標的遺伝子の転写制御が、NRDcの酵素活性依存的に制御されていることが示唆された。一方個体レベルの炎症疾患モデルとして、1)炎症性腸疾患モデル、2)非アルコール性脂肪肝(NASH)モデル、3) 関節リウマチモデルにおいて、NRDc欠損による炎症の顕著な軽減を認めた。
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