糖尿病は、世界中に患者が四億人以上いると言われ、β細胞の状態を良好に保ち、かつ分泌をコントロールできるような新規薬剤の開発が望まれる。研究代表者らは、ハイスループットにインスリン分泌をアッセイできる系を開発し、ケミカルライブラリを用いて、インスリン分泌に直接影響のある化合物の網羅的スクリーニングを行った。その結果、分泌に強く影響のある化合物を同定した。さらにこれら化合物に結合するたんぱく質を探索したところ、分泌促進化合物の一つがミトコンドリアたんぱく質と特異的に結合することがわかった。これにより本研究の目的であった、新規糖尿病薬開発へつなげるための基礎的なデータを得ることが出来た。
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