研究課題
レチノイン酸を内包したラクトソームと、TGF-betaを架橋したラクトソームを別々に作製した。当初は、ラクトソームの内側に位置する疎水性部分にレチノイン酸を内包させ、外側に位置する親水性部分にTGF-betaを架橋したラクトソームを作成する事を計画していた(一つのラクトソームにレチノイン酸とTGF-beta両方を持つ分子を作成する事を計画していた。)しかし、レチノイン酸内包ラクトソームと、TGF-beta架橋ラクトソームを別々に調製して、それらの活性を確認する事から行った。まず、ラクトソームに内包されたレチノイン酸と、ラクトソームに架橋されたTGF-betaの活性をin vitro のクラススイッチ誘導実験にて確認した。ラクトソームに結合したレチノイン酸とTGF-betaは、それぞれ一定の活性を持つことが確認された。レチノイン酸を内包するラクトソームは、内包するレチノイン酸量を変化させる事によって、ナノ粒子の直径が変化する事が分かってきた。そのため、実際に生体内に投与した際、血管透過性の亢進した炎症部位にレチノイン酸を届ける担体として適した大きさを探る実験を行って、次のステップに進めるための足がかりとなるdataを収集する予定である。粒子に関する情報を収集し、実際の生体内で使用する粒子が決定した後、これらの粒子を用いて生体内でのアレルギー治療への影響を調べる。
2: おおむね順調に進展している
ラクトソーム粒子を合成した後、様々な試薬を内包するラクトソームを作るには経験が必要である。一年でこの試薬を作成できたので、ほぼ順調に進んでいると考えられる。
予定通り、アレルギーモデルマウスにこの試薬を投与して影響を調べていく。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)
Journal of Pharmaceutical Sciences
巻: 104 ページ: 1839-1847
10.1002/jps.24397
Journal of Biomedical Science
巻: 21 ページ: 44-48
10.1186/1423-0127-21-44
PlosOne
巻: 9 ページ: 96938-96944
10.1371/journal.pone.0096938