本研究では癌の悪性化に関与する分子としてMetに着目し、エキソソームへの輸送がS1Pシグナルの制御下にあるかを検討した。 ヒト・メラノーマB16-F10細胞を培養し、エキソソームを回収しMetの量を免疫ブロット法にて定量した。細胞をスフィンゴシン・キナーゼ(SK)阻害薬HACPTで処理した細胞に於いてはMetの量は有意に減少していた。しかしながら、SK2をsiRNAを用いてノックダウンしたところ、Met量の優位な減少は認められなかった。現在更にCRISPR/Casシステムを用いてSK2のノックアウト細胞を作製し、引き続きMet輸送とS1Pシグナルの関係を解析中である。
|