DDAH2が肺腺癌の間質で発現する意義を明らかにすることを目的にした。DDAH2の発現状態を免疫染色で調べるとDDAH2はAAHやAISなど非浸潤癌では発現が限られるがMIA以上の進行癌になるとほぼ100%にその発現が認められた。またDDAH2陽性例は陰性例よりも有意に予後が悪かった。AISと進行腺癌を用いてDDAH2とeNOSの発現を解析すると進行腺癌のすべての症例でDDAH2, eNOSともに正常肺やAISに比較して高発現していた。 DDAH2は肺腺癌間質の線維芽細胞が発現し、NO産生を通して腫瘍の血管増生に関与し、悪性化に重要な因子である。
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