集学的治療法の進歩により、骨腫瘍の治療は飛躍的に進歩している。しかし、依然として遠隔転移例の予後は不良であり、手術・放射線療法を含めた局所療法に加えて遠隔転移の制御法の開発は極めて骨・軟部腫瘍の治療戦略上極めて重要なテーマである。本研究では、高肺転性骨・軟骨腫瘍細胞株を用いて、転移関連のnon-coding RNAの同定を試みた。両者で共通に過剰発現していたlincRNA-ARF6を同定した。lincRNA-ARF6は、ARF6の発現抑制に関連していたが、細胞生物学的検証では運動浸潤能には影響を与えなかった。lincRNA-ARF6の過剰発現については今後更なる検討が必要と考えられた。
|