研究課題/領域番号 |
26670201
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山田 浩司 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (80325092)
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連携研究者 |
竹居 孝二 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (40322226)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 小胞輸送 / マラリア原虫 / ダイナミン / 膜変形 |
研究成果の概要 |
赤血球に寄生したマラリア原虫は、寄生胞膜に包まれて生存する。赤血球膜を含めた多重膜の中にいるマラリア原虫は、膜形態を変化させ、外から栄養分を取り込み、必要タンパクを輸送する。この過程に関わると考えられるタンパク候補を見つけ、その機能解析を行った。このタンパクは、容易に重合し、また、球状の人工脂質膜を顕著に変形させることを、顕微鏡観察により見出した。さらに、この膜変形にはGTPが必要であった。現在、詳細な膜変形様式を調べるために、電子顕微鏡観察を行っている。
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自由記述の分野 |
生化学、細胞生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マラリアは世界で最も被害の大きい寄生虫感染症である。抗マラリア薬が主要な治療法であるが、これら薬剤に対する耐性原虫が出現し拡散しており、より効果的な抗マラリア薬の探索が急務である。熱帯熱マラリア原虫は赤血球に寄生すると膜間輸送を利用して栄養分を取り込み、膜輸送を伴う寄生環境を構築している。これら膜制御に関わるタンパク候補をみつけ解析した。このタンパクの機能阻害は膜輸送の不全を引き起こすと考えられる。本研究から、これらタンパクを標的にした抗マラリア薬の創製が可能となった。本研究の進展は、マラリア原虫生理の理解と創薬の展開に大きく寄与していくものと考えられ、その医学薬学的意義も深い。
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