研究課題
マヒドン大学医学部シリラ病院のPilaipan Puthavathana教授らによって樹立された4名のH5N1ウイルス感染生存者および10名の非感染者の不死化B細胞からヒトゲノムDNAを常法で抽出し、Illumina社のNextera custum enrichment kitを用いて8種類のシアル酸転移酵素遺伝子(ST3GAL1-6とST6GAL1,2)の全長領域を濃縮し、Illumina社の次世代シーケンサーMiSeqを用いて塩基配列を決定した。昨年度、統計学的に有為差がある30カ所ほどの候補SNPが見つかったが、一般人の中でのアレル頻度が低く、感染者が特異な体質であると仮説を立てた場合、ST3GAL1遺伝子のrs199712286とrs200875345が、4名すべての感染者が持つ変異で、それぞれ、p=0.011とp=0.035で有為差があった。この2カ所のSNPが本当にH5N1ウイルスに対する感染感受性を決定しているかどうかを別の感染者集団で確認するためには、更に多くの検体が必要であるが、タイにおいての流行は今はない。そこで2006年から2011年までに感染した患者の検体(Nasal swab)を保管している、エジプトのカイロにあるCentral Public Health LaboratoriesのDr. Ahmed Satwat Abdelghani Abdelaalと共に共同研究を行う予定で倫理委員会に申請作業中である。これまでに、同組成を持つ検体保存液に保存した非感染者の擬似検体からPCRで遺伝子の増幅が可能であることは、確認した。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 3件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)
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