本研究は、患者の経験に着目して医療行為を評価するための知見を構築することを目的に、そのための実証的データの構築を行い、その分析および検証を行った。具体的には、本研究における協力医療機関において調査票によるデータ収集を試み、それらデータを、各質問項目ごとに単純集計し、回答傾向の検討を行った。検討に際しての論点としては回答傾向に著しいばらつきが示された項目を抽出し、ワーディングなどの観点から内容的な妥当性の検証を実施した。 平均値の回答傾向およびそのバラツキは、本研究において当初想定されたとおり、ほぼすべての項目において、より肯定的な結果を示すものであった。
|