タバコ業界が研究資金を通じて科学を歪曲してきた問題に対して海外一流医学誌がとってきた対応をレビューした。それを踏まえわが国の医学会に学会や学術誌からのタバコ資金による研究の排除を提案することを提案した。その結果公衆衛生学会では法学者などからのコメントを得て規定が改定され、衛生学会ではパブコメ、シンポジウムなどで議論が行われた。大衆紙での学会批判とタバコ資金擁護の記事もありこの問題の論点が整理された。それは要約するなら命と健康を守る学術活動という学会の目的とそのための手段である学術結果発表の自由の対立と考えられた。
|